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2006年8月30日 (水)

紀伊路ウォーク~印南編~

2006年2月17日 和歌山・御坊市名田~印南



【早春の紀伊路】
 紀伊路2回目です。和歌山高専での仕事が終って,例によって,さてどうしようか?ということなのですが,御坊までのバスはあと2時間待ちなのは分かっているので,今回は印南まで,できれば,切目まで歩いてみようという趣向です。

Nadaville_2

 お昼ちょうどくらいに和歌山高専前を出発。このあたりは名田小学校とか,農協とか市役所の名田支所とかあって,ちょっとした村の中心地です。
 このあたりには仏井戸とか,熊野古道にちなんだ見所があるはずですが,案内板とかたっているだろうと,ずんずん進んでいきました。が,それらしいものはない。あとでガイドマップをみると,名田支所の手前の路地を国道の方にいくのですが,道標が電柱に隠れてみえないとか!いきなり失敗でした。名田を過ぎて上野のあたりにも,上野王子跡があるはずですが,そんなものあったかな?という感じで,これも通り過ぎたようです。上野漁民センターというのは確認したのですが・・・・上野川河口にかかる津梅橋までいってしまいました。

Ueno_port_2

【上野漁港】
 まだあまり歩いてはいないのですが,せっかくの海なので小休止することにしました。漁港周辺には漁具置場とか作業小屋くらいしかありません。人家は河口や湾の近くでなく,小高い岡の上に集中しています。多分,水害や津波の害を防ぐためなのでしょう。お茶の調達にコンビニくらいはないかと探していたのですが,ない。多分,これからも,湾の 近くにはないものと思われます。漁から帰還した船がならんで休息にはいっておりました。

Ueno_ship_2

 天気はいいです。風は強いですが,それさえ遮ったらポカポカして温かい。先週の西条に比べたら雲泥の差です。さすが南紀ですから。

Ueno_view_2

 紀伊路にもどって先を急ぎます。坂を上りきったところに清姫腰掛岩というのがありますが,これもやり過ごしました。なんでも駐車場の中にあるので見落としやすいとのことでした。確かに駐車場はありましたが・・・パス。どうも自動販売機がないか,そちらの方に気が行っております。駐車場につづいて,農協の野菜か何かの集荷場がありましたが,そこにも自動販売機はなし。

【そらまめの話】
 まもなく国道に合流しました。紀伊路は合流してすぐ分かれていくのですが,支線が2つあって,そのうちの国道に近いほうが正しいようですが,一番海側をとりました。といっても数分でまた合流します。濱側橋の手前で合流しますが,海岸のほうに道があったので海を見にいきました。

Kusuimisaki_2

 潮も引いているのだと思いますが,このあたり岬の先の磯は,海流に侵食されるのでしょうか,少し遠浅になっています。光が海面にあたって,きらきらしています。これが夕日だったら・・・毎日こんな風景を眺めているとどうなるんでしょう。あの水平線の向うに行ってみたいという気になるんでしょうか?

To_misaki_2

 赤い椿はすでに旬を過ぎています。ビニールハウスがあって,その中はエンドウが栽培されているようです。手前の畑にはそら豆が植わっていて,ちょうど花を咲かせている頃でした。

Vinyl_house_2

 ボクのいなかでも昔,母親がそら豆を少し作っていて,ちょ うど春休み4月の初め頃に花が咲きそろうのです。小学校の1,2年の頃だったかと思いますが,そ のそら豆畑に出て,草ひきを手伝った記憶があります。なぜかそれは4月1日で,その日の新聞を畑へもっていって,先生の異動告知欄を見ていた光景を鮮明に覚えています。なんで異動告知欄かというと,ボクにはまったく関係はないのですが,親が教員をしていた関係で,多分ですが,昔の同僚の消息をそれで見ていたと思います。それを無意識のうちに覚えていて,ボクもみるようになったのでしょう。今でもときどき,ああそんな欄があるな,という程度には見ています。

Soramame_2

 そら豆は昔から食卓やおやつ代わりにしょっちゅうでていたので,食べ飽きて,あまり好きではないのですが,春になって,たまにそら豆をつまみながらビールを飲んでいると,あのそら豆畑のことをいつも思い出します。おそらく,そら豆とくると,新聞の異動欄というのがキーワードになってしまっていて,それを媒介にして,4月初めにやっと裏日本の山の中にもきた,春の暖かさや光が満ちあふれた畑や山を思い出す,そういう回路が脳の中に作られたのだと思います。
 エンドウも昔作っていて,同じような感じなのですが,この場合, 5月ころにやった,枯れたエンドウを抜いて畑を整地する仕事があまりしんどかったので,そちらのしんどさの方を思い出してしまいます。

【叶王子】
 紀伊路は,楠井の浜を過ぎると山の中に入ってやや登りになり,国道と合流するようになります。トラックなどが結構通 るので気を使います。20060218_113_2

 小さな峠をこえると上りになり津井というところに入ります。ここには昔は津井王子があったらしいですが,今は移動して叶王子と一緒になっているそうです(と,次の叶王子の案内板に書いてありました。)

Seaside_2

 右手の畑野崎として飛び出ている丘は平地さされて,別荘かなにかの分譲になっているようですが,あまり家は立っていない。会社のHさんが買ったという別荘地はここだろうか?景色は抜群でしょうが,風が心配ですね。

 どうやら左手の小山が叶王子(跡地)らしいですが,道標通 りに行くと民家の軒先を通る感じですが,よいのかな?

Kanouoji_2

 ともかくたどりつきました。小広い公園のように整備されていて,案内板,灯篭,石碑のほかにベンチも用意されています。木々もたくさん残され,マキと思われる巨木もあります。高台にあってあかるい感じですが,静かなところで王子 にはふさわしい所でした。 梅がつぼみをふくらませていました。

Maki_2

 新しく絵馬掛けが設置されていて,叶の絵馬がたくさんかけてありました。もとあった叶王子神社は別の神社に合祀されているのでご神体はないのですが,地元の信仰はなおあついようで,「おかのさん」と呼ばれて親しまれているようです。
Kanouema_2

 東側におりていくと,そこが正面らしく鳥居がありました。そこは,なお高台になっていて,印南港が一望できます。けっこう大きな港で魚もたくさん水揚げされるようです。
Torii_2


 港の向こう側には特徴的な丸いとんがり?をもった島があります。漁師の人々が目印にする「あて山」とはこれなんでしょう。教科 書通りというか,まったくおあつらえ向きの位置におあつらえ向きの小島があるものです。

Inamiateyama_2

【印南港】
 だいぶんお腹も空いてきたので,とにかく印南の町へ急ぎます。刺し身でもたべさせる食堂かなにかないかと探していますが,閉っています。かなりうろうろして探していますが,コ ンビニもなし。農協のようなところがありましたが,うーん,ちょっと違うような?

Inamigyokou_2

 バス停を確認。御坊行きのバスにはかなり時間があるので,とにかく食事をしながら考えることにします。

Inami_2

 町の中にはいっていくと,数軒のすし屋がありました。適当なところに入ってどっかり座って寿司を注文しました。午後 2時すぎなので,誰も客はいません。電車・バスの時間なんぞを聞きながらのんびりしました。お寿司は若干高めながら,ネタは新しいのでおいしくいただきました。おかみさんの話によると,なんでも神戸から引っ越してきて,やっと商売も軌道に乗ってきたそうです。こんな田舎(失礼)で人も少ないところで商売がうまくいくんだろうか?と思いましたが,仕事を終えた漁師さんたちのたまり場になっているんでしょうか?
 バスや電車の時間もまだだし,時間もまだ早いので,もう一ふんばり,切目まで行ってみることにしました。王子もまだ1つしか見ていないので・・・・

(つづく)

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