西国街道(1) 神戸・三宮
2010年 9月 8日(水) (1)神戸海軍操練所-生田神社
【西国街道事始】
7月初めのころ、あるお酒の席で「TVでやってたけど、龍馬が神戸から京都まで1日で走っていったんやと」という話があって、「そら無理やろ」とか「フィクションや」とか騒いでいました。多分、池田屋事件で、龍馬がいなくなった望月亀弥太を探して京に向かうというシーンのことだと思いますが、当然フィクションだと思いますし、京都まで80km位はあるのでとうてい1日では無理と思うんですが、「京都にいくなら西国街道」というのを思い出し、その西国街道を神戸から京都まで歩いてみようと思い立ちました。
西国街道はいろんな街道ウォーカーが歩いている人気コースで情報はたくさんあります。龍馬の走った道は当然ないので(そこまで想定していて走らせたのならフィクションもすごいと思うが・・・)、ここでは、「こうべまちづくり会館」のサイトにある神戸・西国街道まわり道のマップを基本にしました。
http://www.kobe-toshi-seibi.or.jp/matisen/1jouhou/saigokukaido/saigoku.htm
西国街道は神戸-芦屋・打出の間は本街道と浜街道に別れています。本街道は幕府公式の大名などが通る道、浜街道は住民の生活や商売の道路と使い分けられていました。
この「まわり道」は2つの西国街道の周辺にある、昔の雰囲気をしのばせる神社や仏閣、道標など歴史的遺産を巡っていくコースで、その分あっちったりこっちいったりしています。今回は、回り道通りでなく適当にショートカットしてルートを設定しました。
起点は龍馬の話にちなんで、龍馬ゆかりの海軍操練所跡としました。
これにはもう一つ理由があって、5月に六甲山の市民セミナーで神戸高知県人土陽会の津野さんの講演があり、「坂本龍馬は神戸で勝海舟に出会って、神戸海軍操練所を設立に奔走し、これがその後の龍馬の行動の基となった」と話されたことが心に残っていたことです。スタートはここだと。
http://www.rokkosan-katsuyo.com/seminar/86.html
【神戸海軍操練所】
さて神戸は京橋に来ています(14:50)。波止場の向うはメリケンパーク、オリエンタルホテル、モザイクあたりです。神戸らしい風景です。ここは海上保安本部、水上警察、神戸税関などの海の官庁があるところです。泊っている船は税関のパトロール艇でした。
龍馬ゆかりの場所については、津野さんの講演録、レジュメをベースにしていますが。萌咲さんの「神戸龍馬操練所」を引かれていたので、引用先を明示しておきます。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~koberyoma/soren/soren.html
阪神高速より山側に少し行ったビルの前に、神戸海軍操練所跡の碑があります。これは、昭和43年に神戸の経済界や港湾関係者の方々が旧軍艦の錨を兵庫県に寄贈し建てられたということで、錨は重さ10トンということですから、相当なものです。平成13年11月再建とのことでした。
少し北に行くと、神戸市立博物館があります。ここには神戸海軍操練所の鬼瓦があるとのこと(ボクは見てませんが)。
1935年に竣工した新古典主義様式。建築家・桜井小太郎最後の作品で、横浜正金銀行神戸支店として建設され、戦後は後身の東京銀行神戸支店として使用された。国の登録有形文化財。
とありまして、なかなか価値のあるもののようです。
京町筋の突き当たりを旧居留地のほうに曲ります。このあたりには海軍塾(海軍操練所かな?)の書生寮があったとされています。海軍操練所が正式に立ち上がるまで、勝海舟の私塾・海軍塾が運営されていたようで、龍馬はこの塾頭になっていたのでした。
【生田ロード】
浜街道はもう少し北になります。途中には鳥居がありました。生田神社の大鳥居です(15:06)。生田筋や生田道路でなく生田ロードというあたりが神戸らしい。このあたりから生田神社まではは生田神社の馬場先ということでした。
20分ほど休憩してウォーク再開です(15:30)。センタープラザの南側のアーケード、ここが浜街道の起点になります。生田ロードしか撮ってなかったので写真はナシ。
すぐに阪急三宮駅南の交差点です。このあたり、 ちょうど駅舎に重なるような位置に勝海舟邱があったと言われています。かなり広い敷地のようでした。
【生田神社】
震災では大変だったようですが、立派に蘇っています。公式サイトでは、「昭和13年の神戸大水害や昭和20年の神戸大空襲そして記憶にも新しい平成7年の阪神大震災等、生田神社は幾度にも亘り、災害や被害にさらされてきました。その都度、氏子や崇敬者の方々の協力により神社は復興してまいりました。そして度重なる被害から立ち直った神社、神様と言う事から「蘇る神」として崇敬されております」 と書かれていて、こうも立派に立ち直ったのならば「蘇る神」と自負されるのも納得です。
公式サイト:http://www.ikutajinja.or.jp/index1.html
三宮の都心にありながらかなり広く、高層ビルもなくて(若干裏に見えていますが、覆いかぶさるほどではない)、ちょっと一服がてらにお参りして、気を新たにするにはちょうど良いのではと思います。都心にはこういうのが必要に思います。
ご祭神は、稚日女尊(わかひるめのみこと)で、天照皇大神の御幼名と伝えられる、とのことでした。
で、龍馬は来ているでしょうねえ。湊川神社に行って歌を詠んだという資料はあるんですが、生田神社はどうなのか。書生寮や勝邱から至近距離なので、当然来ているでしょうね。考え事しにきたとか・・・
【本日のマップ】
より大きな地図で 西国街道(神戸) を表示
(つづく)
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